通常、電気が流れる金属を人が触ると感電してしまいます。しかし絶縁体と誘電体で覆われた金属の場合は電気を通さないため、安全に使用できます。今回は、絶縁体と誘電体が電気を通さない理由や関連する用語をチェックしていきましょう。
絶縁体と誘電体とは
絶縁体とは金属を覆う物質で、基本的に電気を通さないといった特徴があります。通常、電気が流れる金属に触れると人は感電してしまい、最悪の場合は火傷や死亡に至る事例もあります。
ただし、電気を通さない絶縁体で金属を覆えば、人が触れても感電する心配はありません。絶縁体と似た言葉に誘電体がありますが、同じく電気を通さない特徴があるため絶縁体と同じ意味で使われます。
絶縁体と誘電体が電気を通さない?
すべての物質は原子から出きており、その原子には原子核と電子が存在しています。しかし、絶縁体と誘電体は原子核と電子の引き合う力が強いため、電気が流れません。私たちが普段自宅で使用しているケーブルやコードの中は電気が流れています。
そのまま触れると感電してしまいますが、電気を通さない絶縁体と誘電体で覆われているため、感電することなく安全に使用できます。電気を使用するうえで絶縁体と誘電体は欠かせない物質です。
絶縁体と誘電体に関連する用語
絶縁体と誘電体に似た用語に半導体や導体があります。絶縁体と誘電体と異なる性質があるため、違いを正しく理解することが大切です。それぞれの特徴を確認していきましょう。
半導体
半導体は、絶縁体・誘電体と導体、両者の性質を持つ物質です。同じ性質を持つということは、半導体は電気を通す物質でもあり、通しにくい物質でもあります。このような性質を半導体が持つのは、温度によって電気の通しやすさが変わるためです。基本的に温度が低い場合は電気が通りにくくなります。
導体
導体は、絶縁体・誘電体と同じく電気を通しやすい物質です。導体の物質には、金属やアルミニウムなどが挙げられます。電気の流れやすい物質ほど質の高い導体として見られており、中でも銀は通電性の高さから精密機器に使用されていることが多いです。ただし、銀は稀少性が高く高額になります。
まとめ
絶縁体と誘電体は、電気が流れにくいといった性質があります。コードやケーブルなど電気が流れる物体に覆われる物質で、絶縁体と誘電体があれば電気が流れていても安全に使用することが可能です。似た用語に導体や半導体がありますが、性質が異なるため違いを理解しておくことが大切です。
参考: