化学反応における超音波の利用とは

超音波、という言葉を知っている方は多いです。しかし、超音波とは具体的に何か、ということを知っている方は少ないです。実は、その超音波は、化学反応にも使われようとしているのです。では、どのように使われているのでしょうか。

そもそも、超音波とは、人が聴くことができる限界の音よりも高い音のことです。具体的に言うと、約20kHz以上の音です。

超音波を液体に照射すると、超音波キャビテーションと呼ばれる、小さな気泡が沢山発生する現象が起きます。低温にも関わらず、とても高い温度と同じような状況が作り出せるため、使いようによっては、とても便利なのです。

そのような特徴を生かして、超音波は、化学反応においても、利用されようとしてきました。しかし、今現在、実用化といえるような利用方法はありません。しかし、実験においては、たとえば、水中の有機塩素化合物を、超音波によって分解できる、という結果が出ていたり、とある材料を機能化することができる、という結果が出ていたりしています。そのようなことならば、超音波でなくてもできる、というようなことが言われていたりもしますが、しかし、高温の状況下でなくても、そのような結果を生み出すことができるという点が、超音波の強みであるため、そのような強みが求められる状況が来れば、超音波が実用的に使われる様になる可能性も、十分にあるのです。

超音波に注目し、ぜひ便利に使いましょう。